ダイエット・サポート

このページは、カウンセリングルームKoJunKanの提供する、各種ダイエット・プログラムをご利用されている方のための、サポート・ページです。

アイテム

ダイエットに必要な、またはあると便利なアイテムを、リスト化しています。

食事制限

食事制限で、唯一オススメできるのが、「糖質オフ」です。

「糖質オフ」に抵抗がある方には、「カロリーオフ」ではなく、「食事量オフ」をオススメしています。「カロリーオフ」や「糖類オフ」をうたった食品は、代替物に「糖質」を使っているので、理屈からいえば、太ります(「糖類」と「糖質」を区別しましょう)。

「食事量」とは、回数ではなく、重さや体積のことです。

糖質オフをのさい気をつけなければならないのは、

  1. 糖尿病で経口投与剤やインスリン注射を処方されている方(医師と相談するか、医師を替えてください)
  2. 水と食物繊維を意識的に摂取すること(不足すると、便が臭くなります)
  3. 食べ過ぎると、タンパク質でさえ、糖質を経由して脂肪になる

この3点です。


人間が太る仕組みは、

  1. 糖質(炭水化物)を食べる
  2. 糖質が消化吸収され、ブドウ糖(グルコース)として血液に入る
  3. 血糖値が上がるという、人体にとって非常に危険な状態になる
  4. 血糖値を下げるため、すい臓からインスリンが過剰に分泌される
  5. インスリンは血糖値を下げるために、ブドウ糖を筋肉に使わせようとする
  6. 筋肉は、ブドウ糖よりも脂肪酸をエネルギー源として優先して利用する
  7. インスリンは脂肪の分解をストップさせ、脂肪酸が血液に出るのをブロックする
  8. さらにインスリンは筋肉組織のリボタンパク質リパーゼを抑制し、血液中の中性脂肪から脂肪酸を引き出せないようにする
  9. 筋肉はかくして、ブドウ糖を利用せざるを得なくなる
  10. インスリンが大量に分泌されると、血糖値は約3時間後に元に戻るが、インスリン濃度が元に戻るまでにはさらに約1時間、つまり約4時間程度かかる
  11. この間、脂肪をエネルギー源として利用できなくなる
  12. 血糖値が元に戻ってからの1時間、インスリン濃度はまだ高いままなので、血糖値がさらに下がる
  13. 空腹感を生む(空腹感の原因は低血糖にある
  14. 体には充分なエネルギーが備蓄されているにもかかわらず、次の摂食行動が始まる

以降、このループが続きます。

1日3食プラス3時のおやつ、という食生活は、人間にとって、まったく必要のないものです。

人間の体は、つねに、最低でも4~5日分のエネルギーを備蓄しています(水は除く。水が欠乏すれば、死にます)。

しかし、「低血糖」によって命令され、それに従うことで、盲目的に食べています(また、運動によっても「低血糖」になり、したがって空腹感を感じます)。

これが「肥満」の正体です。

【「消費カロリーを摂取カロリーが上回るから、太る」という、かつての「カロリー神話」は、科学的には完全に間違いです。摂取カロリー量と肥満の間にあるのは「擬似相関」であり、因果性はありません。】

(というか、「カロリーを摂取する」という言い方自体、「カロリー」という言葉の意味を理解していない言い方です)

(「カロリーオフ」や「糖類オフ」ではなく、「食事量オフ」を上でオススメしたのは、食事量を減らせば、おのずと糖質量も減るからです)


理論的には以上で証明終わり、なのですが、理屈はわかっても、「じゃあ、具体的にどういう食事を摂ればいいの?」ということに答えるのは難しいですね。

このレシピ本のよいところは、「すべてのレシピがとても美味しく、見た目も美しく、文化的に水準が高い」点です。

この本のはじめの方に、「理論編」が書かれていますが、かなり間違いが多いです。

江部康二さんの理論に基づいた、「京都派」です。


しかし、それを差し引いても、レシピの部分が役に立ちます。

私たちのプログラム参加者で、「糖質オフ」を取り入れる方には、必ず買っていただいています。

なにしろ、「美味しく」「ゴージャスに」「文化的に」食事をしなければ、それがストレス因になりますから。


「糖質制限」をされる方で、もっと理屈の部分を知りたい、という方に、唯一オススメできる本です。

理論書としては、これ一冊あれば充分です。

江部さんに代表される「京都派」のような「日和った」「論理的でない」記述がありません。

とにかく「論理」で一貫されています。

あのアトキンス(「低炭水化物ダイエット」でいちやく世界的に有名になった、糖質制限の開祖)の説でさえ、釜池さんは、一蹴しています(江部さんもアトキンスを批判していますが、江部さんの説は、アトキンスの使った用語を変えているだけで、まったく同じ理屈に基づいています)。

釜池さんは、「糖質制限・過激派」として、孤高に、正しい道を貫いています。

(「過激派」といっても、他が「ぬるすぎる」だけで、相対的に過激に見えるだけです。糖質制限のメカニズムを理解している医師たちは、釜池さんの本以外は読む必要がない、と断言します)


残念なのは、釜池さんの病院が倒産してしまい、彼のブログの文章が、「電波系」になってしまったことでしょうか。

余計に「過激なマッドサイエンティスト」的な雰囲気を醸しだしてしまっています。

「電波系」でも、人体についての論理的・理論的思考は、誰よりも明晰で正確なので、さすが学者だな、と思わせてくれます。


釜池本を読んで、もっとさらに、詳しく知りたい、という方に、オススメしています。

「リッピンコットの生化学」として有名な、現時点でもっとも信頼できる生化学のテキストです。

この本以前の生化学や栄養学のテキストには、現在では誤りであることが判明している記述が多く、古くて使えません。

ダイエットをするのに、そこまで専門的な勉強をする必要はありませんが、もし、「情報過多」な状況に不安があるのでしたら(「不安」はストレスの一種で、ダイエットの大敵です)、原理的なところから学んでみるのもよいでしょう。